なぁんて俗説を未だに信じています?
それ、ハッキリ言って間違いです。
 
確かにね。うつ状態の人は、頑張り屋さんが多いです。
誰だって、ひどく辛いことがあったときは、うつ状態になります。
そうなったら休息は必要になります。そんな場面で、無理をすることは禁物です。
 
でも……だから何なん?って話。

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私は心理カウンセラーですが「頑張らなくていいんだよ」なんてことは決して言いません。
 
『生きる』ということは、多少なりとも頑張らなきゃいけないんです。
「頑張らなくていい」という言葉は「生きなくていい」と
同じ言葉なのです。
 
周囲が「貴方は生きなくていい」なんて言ってどうします?
 
友だちや知り合いがうつだからと、その人を腫れ物を触るように扱ってどうします?
 
相手はうつになる前も、なった後も、人間に変わりない。
『うつ』という病名(病気じゃなくて症状なだけだけど)を病院からもらったからと言って、周囲の人間がその言葉に惑わされちゃいけないんです。
 
ガンになった人は、ガンに勝とうと頑張って戦います。
なんで『うつ』の人は、頑張ってはいけないのでしょうね?
 
本当に辛いときは動けませんが、必ず動けるタイミングが来ます。
 
動けないときは動かなくていい。休息も必要です。
でも、休息と「頑張らなくていい」は違うのです。
 
早く動けなかったら、ゆっくり頑張ればいいんです。
 
周囲の人は、本人が動けるようになったときに、力になってあげられるよう、少し待っていてあげればいいんです。
  
うちのクライアントさんでも、それこそフラフラになって来る人もいます。
中には、動けるようになるまで1年かかった人もいます。半年なんてザラです。
 
その人の動けるタイミングを見計らうことは大切だけれど、例えば離婚問題で悩んでいる人に、「頑張らなくていいんだよ」という言葉は、自分の幸せを追求することを諦めろと言っているのと同じなのです。
 
私はそんな疲れきったクライアントさんに対して、必ず同じことを言います。
 
「今、とても辛いのはわかる……。わかるけど、頑張って。キツイと思う部分は支えるから。でも、あなたが頑張らなければ、あなたの問題を解決できる人はいないのだから。問題が解決したら、必ず身体の辛さも治るから。だから頑張って」と。
 
私は、カウンセラーで大切だと言われる『傾聴・共感』という部分の『共感』はちょっと違うと思っています。
 
カウンセラーがクライアントの辛さに共感するということは、「そんなに辛いなら頑張らなくてもいいんだよ」と言うことと同じだからです。
 
頑張らなくてもいいのなら、そもそも私のところに相談なんて来る必要がないのに、クライアントさんはなんで相談に来るのでしょうね?
クライアントさんは、本当は頑張りたいのに、何か頑張り方を間違えて、それで疲れ切ってしまっているからですよね?
間違えた頑張り方がどこなのか知りたいからですよね?
 
私はクライアントさんに、自分の幸せを追求して欲しいので、どんなに辛くても頑張ってもらいたいと思っています。
 
だから私は、クライアントさんの辛さに『共感』するのではなく辛さの『共有』をします。
 
私がクライアントさんの辛い部分を共有することで、少しでも軽くなってくれて、少しでも新しい方向を向いて頑張ってもらえたらいいなと常々思い、お話しています。
 
「頑張らなくていいんだよ」なんて間違った甘やかしをするより、どこで頑張ればいいのかということに気づいてもらうことの方が、よっぽど大切なことなのです。